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琳派三昧
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まだ京都、ではなくまた京都です♪
10月の連休に京都へ行って参りました。
今回の旅のメインは展覧会巡り。

まずは京都国立近代美術館でプライスコレクション「若冲と江戸絵画」展。(京都ではもう終わっています。この後、九州、愛知で開催されます。)江戸絵画のアメリカ人コレクター、プライスさんのコレクションです。

これ、東京でも見たのですが、もう一度見ておこうと思って。
ボリュームがあり、中身も濃い展示だったので、東京で見た時は3時間くらいかかってしまったので、今回は意識して早足で。

この展覧会、「日本美術を鑑賞する際、光の果たす役割は非常に重要である。」というプライスさんの意向のもと、光の演出で作品の陰影を表現する特別展示があるのです。しかもガラスケースなしで!
東京では、舞台装置で使う照明の変化で朝から晩までを演出していました。
それはそれは衝撃的で、数十秒の間に変化していく絵の表情のすばらしさに言葉を失う程でした。
そして今回の京都では酒井抱一の「十二か月花鳥図」をなんと自然光で見ることができるのです。もちろんガラスケースなどありません。
12ヶ月ですので12幅ありますが、1幅ずつ、床の間のように見立てられ背後に障子がはめ込まれ光が入るように工夫され展示されています。さすがに障子は紫外線カットの特別素材だそうですが。
この日は台風が近かったため(たぶんです。うろ覚えですみません(汗)。なにせひと月前 。)晴天なのに時々厚い雲が早いスピードで流れていく空だったので、数秒のうちに次々と表情を変えていく様は見ていて飽きません。午前中に見たのですが、夕方も見てみたかったです。季節によって光の強さも違うので年間を通して見てみたいなあ。なんてそれは贅沢すぎですね。ガラスケースなしで、しかも光を当てるなんて絵の劣化や万が一の事を考えたらとても考えられないこと!それを間近で見られる事ができてプライスさんには本当に感謝です。

興味ある方は
コチラで光の変化のシュミレーションが見られます。
コチラの記事は今回の展示方法について詳しいです。展示の様子も見られます。
公式ブログで全109点の画像が見られます。


次は細見美術館で琳派展Ⅸ「江戸琳派 抱一・其一の粋」(これは開催中です。12/10まで。)
こちらでは毎年秋に琳派展が開催されています。今回は江戸琳派。
私が気に入ったのは酒井抱一の「白蓮図」。水墨画ではないのですが黒と白だけで描かれている作品。空間の使い方とか凛とした雰囲気とか、夏の時もいいなと思って見ていたのですが、やっぱりこれ好きです。


最後は京都高島屋で神坂雪佳展(これも終わっています。)
実はこの方のこと全然知らなかったのですが9月に細見美術館で「金魚」を見てからとても気になってしまい、10月にこの展覧会が開かれるのを知ってどうしても見たかったのです。
明治から昭和にかけて琳派を継承し、さらには独自のスタイルへと発展させた方。絵画だけでなく、染織、漆器、陶芸等のデザイナーでもあります。

雪佳さん。
私、恋してしまいました。
始めのうちは「あーやっぱり好きだなあ、このテイスト。」と思いながら余裕で見ていたのですが、足を進めるにつれてなんだかドキドキ ・・・。
あれれ・・・?何度も何度もうろうろと見返して・・・ドキドキドキ・・・。
どこがどういいとかうまく言えないのだけど、というか全部いいのです。
好きにに理由はいらないという感じ。
ハッとさせられる色遣いとか・・・大胆な構図とか・・・かわいすぎる子犬も・・・全部好き!

外国のものを取り入れようと日本の目が外へ外へと向いている時代に、伝統的な日本の美しいものを再興させようという姿勢も素敵です。

どうしてもっと早くに出会えなかったのでしょう。いや、この展覧会東京でも開催されたんですが、全くノーチェックでした。
今度からは絶対に見逃しません。早くまた会いたいです!


テキストばかりで長くなってしまいましたのでそろそろおしまい。

この日のおやつは岡崎のKyoto生Chocolat Organic Tea Houseにて。
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チョコレート3種は左からスタンダード、抹茶、オーガニック。
オーガニックコーヒーはきび砂糖と共に。
町家をそのまま利用した落ち着ける店内でゆっくり休憩。ランチもおいしそうでした。


***今回の京都***
その1 「琳派三昧」
その2 「夜も楽しい!」
その3 「バタバタと帰る」
by myu-avocado | 2006-11-22 07:17 | 京都のこと
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